スーパーエッシャー展

昨日はスーパーエッシャー展に行ってきました。
http://www.ntv.co.jp/escher/

知人のバーテンダーさんに、
「長南さんの好みですよ」なんてお勧めして頂いて、
行ってきたのですが・・・。
正に僕好み。

価値観、視点、数学的なものの捉え方には、
共感できるところが多くて面白い。


「図式化されたJ.S.バッハの平均率クラフィーア曲集第1巻第1曲のプレリュード最初の4小説」
「図式化された音楽」
を見ていると、
エッシャーモーツァルトの楽譜を見て面白さを感じたのかな?
ショパンの装飾音にパターンを見出したのかな?
なんて自分の価値観と重ね合わせて考えてしまう。
歴史を紐解くと、
グラフィックの世界に音楽を持ち込んでいる人もいれば、
音楽の世界にグラフィックを持ち込んでいる人もいる訳で。
グラフィックな譜面とか。
人と人との考えの近さに親近感を覚えますね。


平面と立体の正則分割には数学の面白さを感じました。
エッシャーにより作り出される数学とアートの融合体に、
圧倒されてしまいました。
単純に面白いですよね。
OpenGLで3Dのプログラム描いてた頃に、
変なプログラムを色々と生産していたのを思い出しました。
ゲームプログラマーの時なんか、
グラフィックエフェクト担当でしたからね。
グラフィックエフェクト作成用のスクリプトコンパイラ、ビューワーを作って、
自分でグラフィックエフェクト作って遊んでましたし。
最近だとこんな面白いソフトウェアがありますね。

「プロセシング:数学からアートへのシンプル・ステップ」
http://processing.jp/
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3181

「Make-a-Flake」
http://snowflakes.lookandfeel.com/
http://mixi.jp/view_community.pl?id=73632

創作意欲湧いてきているし、
色々と作ってみようかな。


だまし絵は、
発想の転換、固定概念の破壊、数式の適用など、
エッシャーの頭脳とそのノウハウから独特な世界が描かれていて、
その奇妙な美しさは、
人々の目を惹き付けていました。

ダリの絵を見た時にも思ったけれど、
自分の頭の中に描かれているものを、
現実のものとして描き出すことが、
非常に面白そうに思える。
音楽と一緒に絵も勉強しよう。


その他。
スーパーエッシャー展では、
観賞用ガイドとしてニンテンドーDS Liteを貸し出しているんですが、
これが結構面白い。
スーパーエッシャー展用に開発されたソフトが入っているんですけど、
タッチペンの操作で自分のペースで音声ガイドを進めることができる。
各章毎の説明から作品の説明まで。
音声は日本テレビ藤井恒久アナと森富美アナが担当してます。
ちなみにダリ展の音声ガイドは、
フジテレビの川端健嗣アナと西山喜久恵アナだったようです。
聞き逃したけど・・・。

あと面白かったのが、
「NEXTRAX(ネクストラックス)」による“A Touch of MCE” キャドセンター
http://www1.ntv.co.jp/escher/blog/2006/10/20-383.html
こちらのディスプレイ型インターフェイスに触れることで、
ディスプレイに映し出された正則分割、円の極限に変化を加えることができる。
仕様を推測すると、
インターフェイスはタッチパネルで、
中で動いているソフトウェアが特殊なだけかと。
ユーザーが触れている部分の二次元座標を引数としてセット。
セットされた二次元座標が、
三次元空間上の特定のオブジェクトに当たっていたら、
オブジェクト毎の処理を実行。
あとは対象となるオブジェクト毎の関数が書いてあるのかなと。
正則分割、円の極限の場合は、
UVマップに変換をかけているようでした。

こちらのカタログも装丁の出来が良くて、
良い買い物でした。
読み応えもありますし、
これでいつでもエッシャーからの刺激を得ることができます。


ダリ展も面白かったですが、
エッシャー展は論理的なものの考え方ができる部分が多くて、
自分の性に合ってました。
何かを表現するのに手段は何でもいいと僕は考えてます。
エッシャーもダリも自己表現の結果により、
後世に与えた影響は大きい。
僕の場合の表現手段は主にビジネスなので、
先達の考えを自分なりに解釈した上で、
ビジネスで人に良い影響を与えられたらと思う。
これが歴史を積み重ねるということなのかもしれませんね。